「いないいないばあ」in the world

「いないいないばあ」遊びは、世界のいたるところで行われているようです。

英語では、「peekaboo」あるいは「bo-peep」と呼ばれるやつですね。
「peek」も「peep」も「のぞき見する」というような意味。
「boo」は、いわゆる「ブーイング」するときに発する擬音の言葉で、
スポーツの試合運びが不満なときなどに、
観客が「ブー!」と言って野次ったりします。
が、その他にも、人を驚かそうとする場合に「ブー!」と言うのだそうです。
日本で「バア!」と言って驚かせるのにそっくりです。
つまり、チラチラ「のぞき見」して、「ブー!」と驚かす。

けれど、遊ぶときには、
「いないいない……」で隠れて、「ばあ!」と飛び出すのではなく、
かけ声はないままに隠れて、飛び出すときに「peekaboo!」と言っています。






ドイツでは、「ばあ」にあたる部分を「kuckuck(ココック)」というそうです。
これはカッコウの鳴き声で、英語では「cuckoo」といいます。

「cuckoo」といえば連想されるのが、「cuckoo clock」。
日本で言うところの「鳩時計」。
日本では、カッコウ(閑古鳥)が鳴くのは縁起が悪いということで「ハト」に変えられてしまいましたが、
ほんとは「カッコウ時計」なんですね。

この「カッコウ時計」の発祥の地は18世紀頃のドイツだそうで、ドイツでは
「Kuckucksuhr」
と呼びます。



扉の裏に身を隠しておいて、時が来ると「クックー!」と飛び出して驚かす。
このカッコウ(日本ではハト)の仕草は、「いないいないばあ」にそっくりです。

すると、カッコウ時計が発明されて普及してから、
赤ちゃんたちが「Kuckuck!」と言い出したのでしょうか?
それとも、赤ちゃんたちが「Kuckuck!」と言って遊んでいるのを見て、
カッコウ時計を思いついたのでしょうか?



上の動画では、日本の「いないいない……」の部分を「Kuckuck」と言って、
「ばあ!」の部分を「Da(ダー)!」と言ってますね。
「Kuckuck」というところを「「Gugus」ということもあるようです。



フランスでも、「ばあ」にあたる部分を、「coucou(ココゥ)」というそうです。
やはり、カッコウの鳴き声です。
フランス語で「隠す」は「Cacher」だそうで、「いないいないばあ」は
「Cache cache coucou (カシュ・カシュ・ココゥ)」
と言うのだそうです。



スペインでは、「cucú(ククー)」というそうです。
やはり、カッコウの鳴き声。
だから、「いないいないばあ」遊びをするというのは、「hazle cucú」というそうです。
(“hazle”は、英語の“do”の意味で、つまり「ククー」遊びをやる、という意味になります。)



オランダでもやはり、カッコウの鳴き声「koekoek(ククー)」を使って、「いないいないばあ」遊びをしています。


オランダではまた、英語の「Peekaboo」を「Kiekeboe」として、「Kiek(キーク)」とも言っているようです。




ロシアでも、「Ky-ky(ククー)」と言っています。


イタリアでは、
「Bubu settete」
と言っています。
「Bubu(ブー・ブー)」が、「いないいない……」と隠れるところで、
「Settete!(セッテテ)」が、「ばあ!」と驚かせるところ。



この「Bubu(ブー・ブー)」のところを変えて、
「Cucu settete(クー・クー・セッテテ)」ということもあるようです。
「Cucu」というのは、やはりカッコウの鳴き声を思わせます。



以上、カッコウの鳴き声に関連がありそうなヨーロッパ諸国の例を見てきましたが、
お隣りアジアの韓国でも、「kkakkung(カックーン)」と言っています。
これもやはり、カッコウの鳴き声を連想させる言葉で、
「もしかしたらヨーロッパの影響があるのでは?」と、素人は単純に当て推量してしまうのですが、
さて、どうでしょう?




カッコウの鳴き声が主流のヨーロッパですが、しかしチェコでは言わないようです。
日本の「ばあ!」に当たる部分を言わないで、「いないいない……」に当たる部分を、
「budliky budliky」
と言うようです。
意味はわかりません。



スウェーデンでは、「Tittut(ティトゥ)」と言うようですね。
けれど、下の動画では、ときどき「ククゥ」とも言っています。
するとやはり鳥の鳴き声と関連があるのでしょうか?




中国では、「いないいないばあ」遊びを、「躲貓貓遊戲」と訳します。
「躲貓貓(デュオ・マオ・マオ)」と発音するようですが、遊ぶときには定型の唱え文句はないようです。
が、日本の「ばあ!」の部分を「ジャア!」と言うこともあるようです。
「躲」は、「躱(かわ)す」で、「かくれる」の意味。
ネコが物陰にかくれるイメージでしょうか。
しかし、「躲貓貓」は、かくれんぼのような遊びのことを意味する言葉でもあるようです。




タイでは、「จ๊ะเอ๋」というようです。
言葉も、何と読むかもよくわかりません。
が、動画を見ると、「ダ・エー!」と言っているようですね。
「いないいない……」が「ダ」、「ばあ!」が「エー!」に当たるようです。




インドネシアでは「ciluk baa」または「ciluk ba」というようです。
動画では「チル・バア」と言っているように聞こえます。
「ciluk」は、インドネシア語でやはり「peek」「チラッとのぞく」を意味するそうです。





以上、「いないいないばあ」を「You Tube」で探してみました。
アジアや、南米、アフリカなど、もっといろいろなヴァリエーションがあるかと思います。

遊びの唱え文句としてカッコウの鳴き声を言うなど、伝えられる文化の影響もそれぞれに感じられます。
が、やっていることは、どの国もあまり変わりがないようですね。
遊ぶ赤ちゃんの姿に、どうやら国境はない。
時に明るく激しく、時に穏やかに、どの子も、「いないいないばあ」遊びの良きプレイヤーだなあと思います。
みんな、いい顔してるなあ。

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by kamishibaiya | 2010-07-05 14:30 | 子どもたちのこと | Comments(0)

「ポレポレ」は、スワヒリ語で「のんびり、ゆっくり」という意味です。紙芝居屋のそんな日々。


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